理学療法士は、何かしらの障害によって日常生活が困難な人たちをサポートする職業です。
リハビリテーションの専門家として仕事ができるため、あらゆる施設で需要が見出されています。
そんな理学療法士になる際には、1日の流れを事前に把握しておくことがおすすめです。
基本的な1日の流れが分かっていれば、理学療法士になってからスムーズに働くことができます。
こちらでは理学療法士の1日の流れを勤務先ごとに解説するので、就職の際には参考にしてみてください。
目次
- 理学療法士になるには
1.理学療法士の病院での1日の流れ
2.理学療法士の高齢者施設での1日の流れ - 理学療法士の仕事は急性期と回復期で変わる?
1.急性期・回復期とは?
2.回復期における理学療法士の仕事内容 - まとめ
理学療法士になるには
理学療法士になるには、専門の養成課程がある大学や専門学校で勉強し、卒業後に理学療法士の国家資格を取得する必要があります。
理学療法士資格の受験をパスしてはじめて、理学療法士として仕事ができるようになるのです。
理学療法士になるには、まず専門の学習が行える大学や専門学校に進学し、受験資格を得ることを目指しましょう。
<理学療法士の病院での1日の流れ>
理学療法士の病院での1日は、一例として以下のような流れになっています。
①8:00〜:出勤、ミーティング
本日1日の仕事を確認し、連絡事項などを共有します。
②9:00〜:午前中のリハビリ
担当している入院患者さんのリハビリを行います。
午前中は外来患者の訓練や評価を行うことも多いです。
③12:00〜:休憩時間
問題がなければそのまま休憩に入ります。
④13:00〜:午後のミーティング
休憩後、改めてミーティングを行います。
午前中に確認した患者さんの情報を伝えたり、午後の準備を行ったりします。
⑤13:30〜:午後のリハビリ
午後に予定されているリハビリを行います。
患者さんへの理学療法のほか、家族と面談して精神的なサポートや今後のプログラムについて話し合うこともあるでしょう。
⑥17:00〜:カルテの記入や事務作業
リハビリが終了した後にはカルテの記入などを行い、今日1日の情報を整理します。
スタッフで情報を共有し、明日以降の仕事に関わることを話し合います。
⑦18:00〜:退勤
特別な問題や残業がなければ、そのまま退勤となります。
病院勤務の場合には理学療法を含めた医療のプロが多くいるため、仕事上のアドバイスを受ける機会があるかもしれません。
理学療法士の病院での1日は、上記のような流れになります。
もちろん勤務する病院や自分の役割によって、1日の仕事内容は変わってきます。 臨床実習などの際に、具体的な1日の流れを理学療法士に聞いてみることもおすすめです。
<理学療法士の高齢者施設での1日の流れ>
理学療法士は高齢者施設で働くこともありますが、1日の流れは上記の病院のケースとほとんど変わりません。
一方で、②午前のリハビリ・⑤午後のリハビリにおける業務内容は、高齢者施設ならではのものになります。
高齢者施設のリハビリ業務では、在宅復帰や自宅での生活を維持することを目的とした訓練を行います。
例えば衣服の着脱など基本的な生活ができるようにサポートしたり、患者さんが自宅で生きがいを感じられるように趣味のアドバイスをしたりといったことが仕事です。
また、在宅復帰をした際に快適な生活が送れるように、患者さんの状態に合わせた福祉用具の紹介や、家族に介助方法を説明したりといったことも仕事に含まれます。
理学療法士の仕事は急性期と回復期で変わる?
理学療法士の仕事は、患者さんが急性期なのか回復期なのかでも変わります。
患者さんに合わせて臨機応変に対応することが、理学療法士の仕事におけるポイントになるでしょう。
以下からは、理学療法士が働く際に関係する患者さんの急性期と回復期について解説します。
<急性期・回復期とは?>
急性期・回復期とは、患者さんの症状の時期を表す言葉です。
急性期は病気の症状が現れる初期段階を意味し、急激な症状の悪化など容体が安定しないのが特徴です。
回復期は急性期による不安定な時期を乗り越え、ある程度症状が回復した状態を指します。
患者さんの状況を参考にそれぞれの時期を判断し、そのつど理学療法士として必要な業務を実施するのがポイントです。
<回復期における理学療法士の仕事内容>
回復期における理学療法士の仕事は、運動療法を取り入れて身体能力の回復を目指します。
急性期のリハビリを継続しつつ、より実生活に復帰することを意識した訓練をサポートします。
回復して自宅に戻るときのことを考慮して、生活環境改善や福祉用具の使い方などをアドバイスしたり、患者さんの不安を相談で解決したりといったことも理学療法士の仕事になるでしょう。
まとめ
理学療法士の1日は、改めて確認すると下記のような流れになると考えられます。
①8:00〜:出勤、ミーティング
②9:00〜:午前中のリハビリ
③12:00〜:休憩時間
④13:00〜:午後のミーティング
⑤13:30〜:午後のリハビリ
⑥17:00〜:カルテの記入や事務作業
⑦18:00〜:退勤
職場の仲間と協力し合い、その日1日に必要な作業を判断・実行していくことが、理学療法士に求められる仕事になるでしょう。
この機会に理学療法士の1日を確認し、具体的な仕事の流れをイメージしてみるのもおすすめです。