理学療法士になるためには、理学療法士養成校で必要な知識を学ばなくてはいけません。現在、理学療法士養成校は、大学・短期大学・専門学校という選択肢があります。理学療法士養成校を選ぶにあたり、どんな学校を選べば良いのか迷いますよね。 ここでは、3年制の専門学校で理学療法を学ぶメリットについて説明します。養成校選びの悩みを解決する一助になれば嬉しいです。
目次
- 専門学校で理学療法を学ぶメリットとは?
1.3年で理学療法士国家試験受験資格が得られる
2.大学と比較すると学費が安い
3.専門学校の入試倍率は低い傾向…入学しやすい? - 専門学校卒と大学卒で理学療法の能力に差はない!
- 専門学校卒と大学卒では待遇に差があるの?
1.就職のしやすさ
2.給与
3.大学院への進学を考えているのであれば注意が必要 - まとめ
専門学校で理学療法を学ぶメリットとは?
<3年で理学療法士国家試験受験資格が得られる>
理学療法士になるには、国家試験を受けなければなりません。
そのためには理学療法士養成校に入学し、国家試験受験資格を得るために必要なカリキュラムを修了する必要があります。理学療法士養成校は、専門学校・大学・短期大学がありますが、どの養成校でも国家試験を受けるために必要な授業は行われます。
専門学校で学ぶメリットの一つは、国家試験を受けるために必要な授業内容を3年で行うため、最短距離で理学療法士を目指せることです。 大学と比較すると、実際の患者様に触れ、学べる機会が早く、臨床経験を多く積むことができます。
<大学と比較すると学費が安い>
進学する上で重要になってくるのが、学費の問題です。学費は、大学・専門学校ともに年間で100~175万円ほどかかります。しかし、3年制の専門学校は1年少ない分、学費が抑えられます。学費の安さだけではなく、奨学金や学校独自の就学支援をしている学校もありますので、進学先を探す際は、就学支援の内容もチェックしてみましょう。
<専門学校の入試倍率は低い傾向…入学しやすい?>
学校によって異なりはしますが、専門学校の倍率は大学と比較し低い傾向にあります。もちろん一定の学力は必要ですが、大学と比較すると入学しやすいのではないかと思います。しかし、誰でも入学できるわけではありません。専門学校は、その職業に就くために特化した学びを行う場所です。そのため、今後プロとして働く資質があるのか重視されるでしょう。当たり前ですが、理学療法士になりたいという強い気持ちを持って、入試に臨む必要があります。
専門学校卒と大学卒で理学療法の能力に差はない!
3年制の専門学校を卒業すると、大学卒と比較して知識が足りないのではないかと不安になる方はいませんか。専門学校でも大学でも、理学療法士になるための必要な学習は積んでいます。そのため、専門学校卒でも大学卒でも、新卒の理学療法士の能力に大きな差はありません。重要なのは「卒後もしっかりと自己研鑽を継続できるか」ということです。どの養成校を卒業しても、継続して学習ができなくては、患者様や利用者様を治療し、改善に導くことはできません。理学療法士としての能力の差は、卒後の学習と努力で生じます。出身校の優劣に関わらず、しっかりと勉強を続けましょう。
専門学校卒と大学卒では待遇に差があるの?
<就職のしやすさ>
卒業後しっかり就職できるか心配ですよね。就職のしやすさは、専門学校卒と大学卒で変わりはありません。能力や人柄、適正があるのか、その病院に合うのかチェックされることが多いようです。
<給与>
ほとんどの病院や施設で、専門学校卒か大学卒かで給与に差はありません。就職先でどのように働くかが、今後の給与アップに関わります。 しかし、稀に専門学校卒と大学卒で基本給に差がある病院や施設もありますので、就職の際は募集要項をしっかり確認しましょう。
<大学院への進学を考えているのであれば注意が必要>
大学卒業後の進学先として、大学院があります。大学院では、より専門性の高い理学療法を学び、研究などを行います。大学院に進む際、大学卒業後に授与される「学士」か、専門学校のうち4年制の専修学校を卒業後授与される「高度専門士」の資格がなくては進学できません。3年制の専門学校を卒業すると授与されるのは「専門士」です。この場合、専門学校卒業後、大学院に進学することはできません。少しでも、研究の道や大学の教授などを目指したいと思っているのであれば、進学先には注意しましょう。
まとめ
理学療法士を目指すにあたり、理学療法士の養成校は250校以上あります。どこの養成校を選べばいいか迷うことと思いますが、専門学校と大学を比較しても養成校で学ぶ内容や卒後の給料等には基本的に差は大きくありません。一方で、専門学校は、3年で理学療法士国家試験の受験要綱を満たすことができ、最短距離で理学療法士になることができます。
理学療法士の技術や能力を決めるのは、卒業した養成校ではなく、卒後の自己学習などの努力です。専門学校は3年だからと心配することなく、自分のライフプランに合っている養成校や、興味がある分野に力を入れている養成校を選択しましょう。